2019年8月7日星期三

模型歯の全体構造

以下、歯模型の全体構造について、図1を参照しながら説明する。本発明に係る模型歯10は、エナメル質部11と象牙質部12とを備える。エナメル質部11及び象牙質部12の少なくとも一方は、尿素樹脂を含む。模型歯10は、エナメル質部11と象牙質部12とを継ぎ目なく一体化して、単一のパーツとして形成されてもよい。また、エナメル質部11が象牙質部12の表面に密着するように、別個のパーツであるエナメル質部11と象牙質部12とが接合されて模型歯10が構成されてもよい。

 エナメル質部11及び象牙質部12の形状は、所望する口腔内作業の練習が可能な形状であれば特に限定されない。通常、エナメル質部11及び象牙質部12の形状は、天然の歯牙を構成するエナメル質及び象牙質の形状を模した形状であるのが好ましい。

 特に、天然の歯牙に近い切削感を再現するために、エナメル質部11の材料として、象牙質部12の材料よりも硬い材料を採用している場合、エナメル質部11の形状は、天然の歯牙におけるエナメル質の形状を模した形状であるのが好ましい。この場合、エナメル質部11の最も厚い部分の厚さは、1~3mmが好ましく、2~2.5mmがより好ましい。

 前述の通り、エナメル質部11及び象牙質部12の少なくとも一方は尿素樹脂を含む。エナメル質部11及び象牙質部12は、尿素樹脂のみで構成されてもよく、尿素樹脂と尿素樹脂以外の成分を含む尿素樹脂組成物で構成されてもよい。また、エナメル質部11及び象牙質部12の一方が尿素樹脂を含まない材料からなる場合、当該尿素樹脂を含まない材料は、従来から模型歯の材料として使用されている種々の材料から選択することができる。模型歯10の材料が尿素樹脂組成物である場合、尿素樹脂組成物は、充填材、着色剤、及び尿素樹脂以外の樹脂成分や、紫外線吸収剤等の種々の添加剤を含んでいてもよい。尿素樹脂組成物に含まれるこれらの成分については後述する。

 エナメル質部11の材質と、象牙質部12の材質とは、同一であっても異なっていてもよい。模型歯10の製造が容易であり、安価に模型歯10を製造可能である点からは、エナメル質部11の材質と、象牙質部12の材質とが、同一の尿素樹脂又は尿素樹脂組成物であるのが好ましい。

 この場合、特に製造が容易であることから、歯矯正模型10の構造として、エナメル質部11と象牙質部12とが継ぎ目なく一体化された、単一のパーツからなる構造であるのが好ましい。後述するように、尿素樹脂又は尿素樹脂組成物は、歯科治療において、治療対象の歯における切削された箇所の充填に用いられる充填用の樹脂材料(コンポジットレジン)との接着性に優れる。

 模型歯10において、エナメル質部11の材質と象牙質部12の材質が、同一の材料である場合、天然の歯牙におけるエナメル質と象牙質との質感の差は表現できない。しかし、上記の理由から、エナメル質部11及び象牙質部12の材質として、同一の尿素樹脂又は尿素樹脂組成物を用いて製造された模型歯、特に、単一のパーツからなる模型歯は、コンポジットレジンを充填する作業の歯科教学研究用模型としては十分に有用なものである。
 また、天然の歯牙ではエナメル質と象牙質とで質感が異なっているため、より天然の歯牙に近い模型歯10を製造する観点からは、エナメル質部11の材質と、象牙質部12の材質とが異なっているのが好ましい。この場合、エナメル質部11の材質と、象牙質部12の材質との一方が、尿素樹脂又は尿素樹脂組成物以外の材料であってもよいが、切削感の点や、上記のコンポジットレジンとの接着性の点等から、象牙質部12が尿素樹脂又は尿素樹脂組成物からなるのが好ましい。
 

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